「いいね!薪ストーブ」

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  10月22日掲載

タウンニュース記事の解説                        

今回のお話は、薪ストーブと薪の販売について。

住宅を新築する際に、薪ストーブの設置をする方が増えていますが、火を扱うだけに安全性や、煙突からの煙で近所に迷惑がかかるのではと心配される方も。また、導入後の運転のポイントや薪の管理、入手についてもお答えします。


安全性について

薪ストーブのゆらめく炎を見ながらの団欒は、一日の疲れを癒す至福の時間です。暖房はもちろん、調理や乾燥機にも使用することが出来るすぐれものですが、火を扱うだけに安全性への対策は欠かせません。機種の選定と設置場所の補強・断熱工事、煙突部材の選定と排煙計画など、設置する住まいに合わせた設計と施工が必要です。簡単にいうと、薪ストーブは蓄熱性に優れた密封された鋳物の箱の中で調整した空気で薪を燃焼させて、高温になった箱からの輻射熱で暖房させるものです。また、薪が燃え尽きたあとも鋳物に蓄熱された熱でさらに長時間暖房することが出来ます。ストーブはもちろん排気のための煙突も高温になりますので、ストーブの設置場所、煙突のパイプ周辺にも耐火耐熱に充分に配慮した設計と施工が大切です。薪ストーブ各メーカーでは底面や背面に熱放射を軽減させる防熱板を標準装備するなど安全対策が向上していますし、密閉された箱の中で燃焼していますので、基本的な運転操作を行えば薪ストーブ自体の安全性はそれほど心配ありません。薪ストーブの火災原因の多くは「煙道火災」とよばれるもので、煙突の内側に付着したタール、煤に着火し火災につながるケース。これも毎年の煙突掃除等のメンテナンスを行うことで充分に回避することが出来ますし、さらに適切な煙突部材(燃焼ガスを高温のまま排出できる断熱材を充填させた2重煙突。ガスの温度が下がると液状化して煙突内部に付着)の選定と、充分に乾燥された広葉樹薪を燃焼させることでタールや煤の付着を少なく出来ます。ストーブ周辺や煙突周り、壁や屋根の貫通部分など、各メーカーのマニュアルに沿った確実な施工とノウハウで安全で快適な薪ストーブライフが実現できますよ。

煙について

最新の薪ストーブは炉温度が充分に上がるまでの少しの間は煙が出ますが、完全燃焼中にはほとんど煙が出ないように設計されたもの(排気される煙を触媒を通過させてさらに排気ガス中の微粒子を燃焼させる二次燃焼システム)が多く、もくもくと煙突から煙が出ているイメージは過去のものですね。
しかし、運転要領が悪かったり、未乾燥薪を使用すると炉の温度が上がらずいつまでも煙が出ている状態が続いてしまいます。充分な焚き付けをくべて
良く乾いた広葉樹の薪を燃焼させ、ころあいを見てダンパーを閉める、空気調整をするなど(これがムズカシイ!?)機種に応じた最適な運転でクリーンな排気にすることが出来ますよ。樹種によっても匂いが変わりますから、焚き付け時にはサクラを使うと甘い匂いの煙がでます。とはいえ、好き嫌いもありますから、ご近所付き合いが試される場面でもありますね(笑)

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