天然乾燥の国産材って?

木材は埼玉県飯能市名栗の製材所から直接仕入れを行っています。
土台、柱、梁等の構造材においては、用途に分けたものを製材し
それぞれ桟積み天然乾燥(約3年以上)させ、反り、ねじれを出し
再度修正挽き製材にかけてから当工房へ出荷されます。
この時点では修正挽き(帯鋸の挽き痕がついている)なので
もう一度プレーナー(自動電気カンナ)をかけてようやく材料になります。
木造住宅で使用する構造材の狂いや収縮は
仕上がりの不具合に直結しますので、時間をかける意味は充分にあります。
保有する木材は2〜3年分のストックを確保しており
消費した数量は秋から冬の時期を限定し
消費した量を仕入れるというフローになっています。

機械乾燥は温風や熱で強制的に含水率を下げることで細胞壁がつぶれ、
耐久性や対虫害に本来必要な樹脂分まで抜け落ちてしまいますし、
必要な強度は出ますが、木材本来の粘り強さが低下します。
時間と場所があり管理できれば自然乾燥の木材が良いことは間違いありません。

時間をかけて木を枯らせ、木材を使用してきた先人たちの知恵は、
やはり間違いのないものだとつくづく感じます。
わたしたちが今日、建具用に木取りした材料は、三年後に利用されます。
そして今、三年前に準備しておいた材料がわたしたちの手元にあります


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